つや姫の生育状況や田んぼでの作業の様子、実際作付けしている生産現場から生産者の生の声をレポートしていきます。
2021.01.12
「12月に地吹雪(じふぶき)は珍しのー。でも、山さ雪降らねば夏の田んぼの水が心配だし、やっぱり冬は寒ぐねどダメだのー」と話す小林清さんは、庄内地域の「つや姫」栽培をけん引するマイスターの一人です。この時季は酒田市の除雪作業を行っており、連日のように午前3時から出勤しているそうです。
去年の「つや姫」の栽培については、夏の長雨やその後の高温で稲の生育が心配だったけれど、いつも以上に田んぼに出向き管理を徹底したことに加え、穂が出てからの好天にも恵まれ、品質良好でおいしい『つや姫』ができたと安心した表情。「おいしい『つや姫』を毎年作るのは、当たり前のようで難しい。いつも1年生の気持ちで取り組まねばの」と、自身の技術におごることのない謙虚な姿勢がうかがえました。
「今後は若い世代の活躍に期待だの」と話す小林マイスター。地域の若手農業者への御指導と、今後も変わらぬおいしさの「つや姫」の生産を、よろしくお願いいたします!
【酒田農業技術普及課】
2020.10.30
山形県を代表するブランド米「つや姫」と2018年本格デビューした「雪若丸」はどちらも山形県が開発したオリジナル品種です。
新品種としてデビューするためには、十数年の年月が必要です。それは良い特性をもった親同士を交配し、出来たお米を栽培して、品質・味・収穫量、病気や気象変動への強さなど様々な特性をチェックしながら選んでいくためです。
品種開発を行っている農業総合研究センター水田農業研究所(鶴岡市)では、年に2回種をとることで、デビューまでの期間を短くしています。今年2度目の種まきは、温室内で10月16日に行いました。その後、温度や光などの環境をコントロールして、一年で最も寒い1月~2月上旬の“寒中”に穂が出ることになります。
「つや姫」「雪若丸」に続くおいしいお米で、みなさんの食卓が笑顔であふれる品種が育成できることを楽しみに、今日も頑張ります。
【水田農業研究所】
2020.10.19
山形県の北東部、金山川の支流「猪の沢(いのさわ)川」を囲む田園風景が広がる金山町。一面黄金色に輝いていた田んぼは今、稲刈りが終わって、静かに秋を迎えています。
金山町の松澤信矢(しんや)さんは、栽培期間中のきめ細かな管理はもちろんですが、収穫後の調製ではきれいな米だけを選別する「色彩選別機」を使用し、お米一粒一粒を吟味するなど、品質の高い「つや姫」づくりにこだわるマイスターです。実は、松澤マイスターの品質へのこだわりは「つや姫」だけではありません。松澤マイスターをはじめ、地域の農家70戸で組織するJA金山酒米研究会においても品質にこだわった酒米づくりを実践し、県内外の酒蔵から高い信頼を得ています。
「今年も品質が高くおいしい『つや姫』をたくさん収穫できた。例年にも増して『つや姫』づくりに面白さを感じた一年だった」と話す松澤マイスター。そんな松澤マイスターの「つや姫」を食べた方からは「しっかりした食感の中に柔らかさと味わいがあり、一度食べたら前に食べていた米には戻れない」とうれしい声をいただいているそうです。「今年の出来は最高だったが、来年はそれを超える“『つや姫』究極の味”を目指したい」と、早くも来年に向けた意気込みを語ってくれました。
マイスターそれぞれの想いが込められた新米「つや姫」。是非、ご賞味ください。
【最上農業技術普及課】
2020.09.30
山形市にある山形県農業総合研究センターでは、新しい栽培技術や食味分析等の研究開発のほかにも重要な仕事をしています。それは、農家の皆さんが使う「つや姫」種子の元となる種子、いわゆる「原種(げんしゅ)」の生産です。
「つや姫」の特性を保つため一粒たりとも別の品種が混ざらないように、「つや姫」専用のコンバインや「つや姫」専用の乾燥機を使い、細心の注意を払って原種の収穫作業を行っています。また、乾燥後の調整作業では、充実した良い種子だけを選抜するため、収穫したモミの半分程度に精選します。
今年は8月の好天の影響で収穫時期が早まりましたが、作業は順調に進んでいます。今後とも「つや姫」ブランドを守るため、厳しい目で原種生産に取り組んでいきます。
【農業総合研究センター】
2020.09.29
庄内平野の最北部に位置する遊佐町。出羽富士と呼ばれる鳥海山の麓で、つや姫マイスター佐藤充さんの「つや姫」が順調に実っています。
佐藤マイスターの「つや姫」栽培のこだわりは、「苗づくり」と「水管理」です。「苗を育てるハウスの温度管理に注意し、今年もしっかりした苗を育てることができた。田植え後は、田んぼに水を多めに入れる『深水(ふかみず)管理』をすることで、茎が太いしっかりした稲姿となり、米一粒一粒の実りを良くすることにつながる。今年も理想的な稲姿に仕上がった。収穫が楽しみだ。」と、黄金色に輝く「つや姫」の田んぼを眺めながら、笑顔で話してくれました。
「海と鳥海山に囲まれた豊かな自然。ここで育てた『つや姫』を全国の皆さんに食べていただきたい。」と話す佐藤マイスター。明日、いよいよ「つや姫」の稲刈りがスタートします!美味しい「つや姫」の新米が食卓に並ぶ日が楽しみですね!
【酒田農業技術普及課】
2020.09.24
つや姫マイスターの栽培技術の向上と一層の連携強化を目的とした「置賜地域つや姫マイスターの会」現地検討会を開催しました。当日は、新たにマイスターになられた米沢市の五十嵐正樹さんをはじめ3名のマイスター基準田を巡回し、「つや姫」の登熟(米の実り具合)状況について確認するとともに、これまでの栽培管理について活発に情報交換が行われました。各ほ場とも登熟は順調で、マイスターそれぞれの技術力の高さが感じられました。
巡回後は、品質・食味を考慮した刈取りに関する検討会を行いました。今年は平年に比べ登熟が進んでいること、刈取り時期が早まること等について確認し、品質・食味に最も適した時期に確実に刈取りが終わるよう、各地域のマイスターや関係者で意識統一を図りました。
新型コロナウィルスの影響で春先から十分な活動ができず、年度初のマイスター会の開催でしたが、有意義な検討会となりました。今年も最高においしい置賜産「つや姫」に御期待ください!
【西置賜農業技術普及課】
2020.09.15
つや姫マイスターの鈴木文雄さん(尾花沢市)が代表理事を務める農事組合法人「魁(さきがけ)」では、鈴木マイスターを中心に稲刈りの準備が急ピッチで行われています。
鈴木マイスターは、平成22年から「つや姫」を栽培しており、今年は約40haの水田のうち6haが「つや姫」です。
鈴木マイスターは「今年は7月の長雨・日照不足、8月以降は高温・少雨と稲の生育には厳しい気象が続いた。毎年違う気象条件の中で、安定しておいしい『つや姫』を作るには、稲の状態に合わせたきめ細かな管理が重要だ。これからも高品質でおいしい『つや姫』を地域全体で栽培できるように頑張っていきたい」と、コンバインを整備しながら、今後の展望について熱く語ってくれました。
新米の季節まであと少し!最高においしい「つや姫」をどうぞお楽しみに!
【北村山農業技術普及課】
2020.09.15
厳しい残暑が続く中、つや姫マイスターの加藤健市さん(鶴岡市上清水)は収穫間近となった「つや姫」の出来を確認していました。
「今年は長雨、高温、フェーンなど目まぐるしく変化する厳しい天候だった。」と語る加藤マイスター。そのような状況の中でも、長年継続している土づくりを土台とし、変動する気象に応じたきめ細かな水管理など、イネや田んぼの状態を見ながら適切な管理をしてきました。
加藤マイスターは「今年も手間暇かけたおいしい『つや姫』を消費者の皆さんにお届けできるよう、日々の管理に励んでいる。」と、きれいに色づいた「つや姫」の穂を見ながら話してくれました。加藤マイスター、今年もおいしい「つや姫」の出荷を期待しています!
【庄内農業技術普及課】
2020.08.17
今年から、大江町の伊藤真人さんが山形つや姫マイスターに就任しました。伊藤さんは大江町の若手農業者をけん引するリーダーであり、高品質、良食味を重視した米づくりは地域の熟練の農業者からも定評があります。
伊藤マイスターは、「おいしい『つや姫』に仕上げるためには、根張りの良い、健康な『つや姫』に育てることが大事。特に“水管理”にこだわりを持っている。田んぼ一枚一枚の特徴を見極め、6月20日までと期限を決めて作溝・中干し作業を行うことで、どんな天気の年でも、夏までには、すべての田んぼをぬからずに歩ける硬さにしている。こうすることで、土の深くまで根が伸び、夏の暑さに負けず、秋には粒張りの良いおいしい「つや姫」が収穫できます。」と話してくれました。伊藤マイスターは、自ら手掛けるハウストマトの作業がどんなに忙しくても、毎日欠かさず田んぼを見回り、きめ細かな水管理に余念がありません。
「これからも品質・食味を追求し続け、最高の『つや姫』を全国のファンの皆さんにお届けしていきたい」と新任マイスターとしての意気込みを語ってくれました。今後の伊藤マイスターの活躍に期待が高まります。
【西村山農業技術普及課】
2020.08.14
山形つや姫マイスターの阿部助次(すけつぐ)さん(真室川町)の「つや姫」は、あと2~3日で穂が出るところです。阿部マイスターの「つや姫」は、京都の高級料亭に採用されるなど「おいしさ」には定評があります。また、近年の気象変動の中にあって、安定した収量・食味を確保しています。これには、米づくり50年で培った阿部マイスターのこだわりの栽培技術があります。
阿部マイスターが一番重要と考えているのは「栽培期間を通して根を健全に保つ」ということです。今年も毎日田んぼを観察し、きめ細かな水管理を徹底してきました。その甲斐もあり、雨が多かった今年の天候でも、健全な根がしっかり田んぼの土深くまで張っていて、立派な稲姿となっています。これが最高「つや姫」を作る秘訣だそうです。
最近、息子さんも一緒に管理作業をすることが多くなった阿部マイスター。今後のことを聞くと「息子も機械の操作は一人前になったが、田んぼを観察し生育に合わせた管理をする力はまだまだ。『つや姫』づくりの秘訣を息子に伝えながら、自分もさらに『おいしさ』を追求して技術を磨きたい」と「つや姫」づくりへの熱い情熱を持ち続けていました。今年も阿部マイスターのおいしい「つや姫」が期待できそうです!
【最上農業技術普及課】
2020.08.14
つや姫マイスターの髙橋隆さん(庄内町)は、「つや姫」を2.6ha栽培しています。この日、髙橋マイスターは田んぼを見回りして土の状態や「つや姫」の出穂状況などをチェックしました。
髙橋マイスターは「春、田んぼに基肥(田植え前に散布する肥料)を均一に散布した。また、その後の水管理も丁寧に行ったので、『つや姫』の生育はきれいに揃った。今年は長雨で田んぼの土がいつもより柔らかい。本来はもう少し土を乾かして固くすることが理想だが、水が必要な出穂まであと4日くらい。そろそろ水を入れようと思う。」と今後に向けて気を引き締めていました。
「全国の皆さんにおいしい『つや姫』をたくさん食べていただきたい。」と話す髙橋マイスター。秋の収穫が待ち遠しいです。
【庄内農業技術普及課】
2020.07.22
5月に吉村知事とつや姫レディが田植えを行った田んぼの「つや姫」は、6月の高温、7月の低温にも負けず元気に生育しています。今、「つや姫」の茎の中では“幼穂(ようすい)”とよばれる穂の赤ちゃんが生長中で、7月17日の観察では、4mmの長さになっていました。この幼穂の発育状況から予想される出穂(しゅっすい:穂が出ること)日は、平年より1日早い8月7日頃とみています。
このように出穂日を予想することで、現在の「つや姫」の生育に合わせた、きめ細かな管理が可能となります。
今後も、高品質でおいしい「つや姫」の生産に必要な情報をタイムリーに提供していきます。
【農業総合研究センター】
2020.07.10
令和2年度の役員改選が行われ、会長には村山地域会長の奥山喜男さん(河北町)、副会長には置賜地域会長の鈴木寛幸さん(飯豊町)が選出されました。ここで前会長の海藤さんから奥山新会長に議長がバトンタッチされました。
奥山新会長からは「10年間、本県の生産者は、品質・食味を重視した『つや姫』栽培にプライドを持って取り組んできた。今年は『つや姫』11年目の新たなスタートの年である。これからも各地域のマイスターが一致団結し、『つや姫』が日本一のお米となるように取り組んでいきたい。協力をお願いする。」と力強い新任のあいさつがありました。
山形県内には66名の「山形つや姫マイスター」がいて、各地域のマイスターの皆さんの活動が、おいしい「つや姫」づくりに直結しています。今後もマイスターの皆さんの活躍は、この「マイスター日記」で御紹介しますので、楽しみにしていてください!
【県産米ブランド推進課】
2020.07.09
飯豊町の鈴木寛幸マイスターのほ場で、「つや姫」「雪若丸」穂肥講習会を開催しました。当日はあいにくの梅雨空でしたが、新型コロナウィルス感染症防止対策を徹底したうえで、「つや姫」「雪若丸」の生産者など70名以上が参加しました。
この時期に行う穂肥作業は、おいしい「つや姫」づくりの重要なポイントの一つです。参加した生産者は、鈴木マイスターの「つや姫」と自分の田んぼの「つや姫」の生育を比較しながら、穂肥の時期や肥料の量について熱心に情報交換をしていました。
鈴木マイスターは「今年の『つや姫』は、田植え後の生育がやや緩慢だったが、田んぼの状態をこまめに確認し、天候にあわせた水管理を徹底したことで、十分な生育量を確保することができた。これからの適期適量の穂肥と管理の徹底で、最高においしい『つや姫』に仕上げたい」と、育ててきた「つや姫」を見ながら力強く話してくれました。
【西置賜農業技術普及課】
2020.06.29
東根市のつや姫マイスター石山一穂さんは、ICTを活用した“営農情報管理システム”を2年前から導入し、“スマート”な「つや姫」づくりを行っています。ほ場ごとの作業進捗や生育状況がパソコンやスマホの画面で確認できることから、さくらんぼの収穫作業で忙しいこの時期でも、こまめな水管理や草刈りなどの田んぼの管理を効率的に行うことができます。
現在、石山マイスターの「つや姫」の生育は順調で、作溝、中干し(田んぼを乾かし、根に活力を与える作業)の時期に入ります。石山マイスターは、「これまで『つや姫』栽培で培ってきた技術や知識を生かしながら、機械(ツール)に任せられるところは機械に、人でなければできないことは人が対応する。これからも『つや姫』のスマート化を進め、さらに品質が高くおいしい『つや姫』をつくりたい」と意気込みを話してくれました。
最新の技術と人の手によるきめ細かな作業が、石山マイスターのおいしい「つや姫」づくりを支えています。
【北村山農業技術普及課】
2020.06.29
山形県農業総合研究センター水田農業研究所(鶴岡市)では、「つや姫」「雪若丸」の生育診断を行っています。今年は田植え以降低温で日照時間が少なく、また5月19日~21日の低温強風で生育は遅れていましたが、6月上旬からは好天が続き、生育はどんどん回復してきました。6月20日現在の生育は、草丈は長く、茎数は平年並みとなっており、生育は平年より2日程度早く進んでいます。
さて、当研究所では、「つや姫」と「雪若丸」のロゴマークの田んぼアートを実施しています。5月11日に田植えを行い約1か月半が過ぎましたが、田んぼアートに用いた4色の観賞用稲は順調に生長し、色のコントラストがくっきりとしてきました。鑑賞用稲の品種名は、白葉「ゆきあそび」、赤葉「べにあそび」、黄葉「黄稲(おうとう)」、緑葉「観稲(かんとう)」です。「ゆきあそび」は苗は緑色ですが、今(6月中旬)頃から穂が出る頃にかけて、葉の白色の割合が多くなります。「べにあそび」の苗は濃い緑色の葉の一部に紫色が入りますが、生育が進むと稲全体が赤く見えるようになります。「黄稲」と「観稲」は草丈が短く、穂が出ても垂れないのが特徴です。この田んぼアートは7月上旬から約1か月間が見頃になります。
【水田農業研究所】
2020.06.26
6月17日 「つや姫」「雪若丸」現地検討会を開催しました 酒田市
田んぼの緑がまぶしい6月中旬、酒田市で『酒田・飽海地域「つや姫」「雪若丸」現地検討会』が開催されました。当日は酒田市のつや姫マイスター佐藤勝さんをはじめ、生産者、関係団体ら計55名が参加し、実際に田んぼを見ながら、「つや姫」「雪若丸」の生育状況を調査し、今後の管理について確認しました。
佐藤マイスターは、「今年は田植え後の天候が安定せず、管理が難しかった。6月からの好天と日々の水管理の徹底で、今は十分な生育量を確保することができた。これからの管理としては、生育を見ながらしっかりと中干しに入り、根の活力を上げることで、気象変動に負けない「つや姫」に仕上げることが重要。」と今後の管理のポイントを話してくれました。
その後、水管理等についての質疑応答が行われ、参加した生産者は皆、真剣に「つや姫」栽培のポイントについて情報交換を行いました。
最後に、佐藤マイスターは「新型コロナウイルスで不安が絶えない情勢ではあるが、我々生産者は全国のお客様に最高の「つや姫」をお届けするため、今年も変わらず頑張っている。秋の新米を楽しみに待っていてほしい。」と今年の「つや姫」生産にかける意気込みを話してくれました。
【酒田農業技術普及課】
2020.06.12
山形つや姫マイスターの豊岡学さん(舟形町)の「つや姫」の田んぼは、田植えからもうすぐ1か月になります。今年も順調に生育しており、茎の数も増えて一回り大きくなっています。
「つや姫」は今、体を大きくする“体づくり”の時期です。健康な体づくりに欠かせないのが、田んぼの水管理作業です。濁ってきた水を排水し、新しい水を入れることで、土の中に酸素が供給され、稲の根の活力が高まります。また、日中は浅く水を張り、水温を上げることで茎の数がどんどん増えます。
豊岡マイスターは、「つや姫」の生育を見ながらこの水管理をきめ細かに実践しており、茎の数も順調です。「この時期、余裕をもって体づくりができると、食味・品質・収量の三拍子そろった「つや姫」に育つ。毎日の観察や水管理のひとつ一つが、食卓に届く最高の「つや姫」につながっている。今年の「つや姫」も期待していてほしい!」と話してくださり、秋の収穫がとても楽しみです。
他にも、田んぼから見える山や川などの風景や、地域の農業の変遷など、たくさんのことを教えてくださる豊岡マイスター。さすが「つや姫」!さすが山形!と食卓で喜んでもらえるように、豊岡マイスターの米づくりは続きます。
【最上農業技術普及課】
2020.06.02
つや姫マイスターの佐久間英之氏は、米沢市六郷で十七代続く稲作農家です。佐久間マイスターのお宅には、昔、農作業で働く馬や牛の安全を祈願する石碑があり、佐久間家が培ってきた歴史の重厚さをうかがわせます。
佐久間マイスターの田んぼは13ha。そのうち「つや姫」は約2ha作付けしています。
今年は天気予報を確認しながら、風もなく穏やかな日を選び、立派に育った苗を1週間かけて丁寧に田植えした佐久間マイスター。田植えが終わり、ホッと安堵の表情を見せてくれました。
佐久間マイスターは、「最近は気象変動が大きく、栽培管理に気を抜くことができない。『つや姫』が元気に育つように、日々のきめ細かな管理を積み重ねいく。その時々の『つや姫』の生育に合わせた対応が大切。」と、「つや姫」づくりのポイントも交えながら、丁寧な管理を心がけていることを話してくれました。
昨年からは「つや姫」の弟君である「雪若丸」も栽培しており、「今年も『つや姫』『雪若丸』ともに満足できるお米に仕上げたい。」と笑顔で意気込みを語ってくれました。
佐久間マイスターの「つや姫」は元気に育っています。今年の佐久間マイスターのおいしい「つや姫」に期待が高まります!
【置賜農業技術普及課】
2020.05.19
穏やかな田植え日和の中、山形市のつや姫マイスター逸見孝志さんの「つや姫」の田植えが始まりました。逸見マイスターは、山形市の同年代の農家5人で結成した「株式会社フィールドシップ」の主要メンバーで、「つや姫」を含め約30haの田んぼを管理しています。
逸見マイスターは「基本の栽培技術がとても重要」と話しながら、苗を植えるときの“深さ”や1株あたりの“苗の数”を入念に確認しながら田植えをしていました。田植えが終わった田んぼを見ながら「『つや姫』の栽培を何年も続けているが、毎年天候は変わり、管理のやり方もそれに合わせて変える必要がある。この時期、田植えでバタバタしてしまうが、初心を忘れず丁寧な管理を心掛け、今年もおいしい『つや姫』を生産したい」と意気込みを話してくれました。
今年も、逸見マイスターのおいしい「つや姫」が期待できそうです!
【村山農業技術普及課】
2020.05.15
春風が心地よい穏やかな天候の中、鶴岡市のつや姫マイスター矢口悟さんの「つや姫」の田植えがスタートしました。
4月16日に、約3ha分の「つや姫」の種をまき、今日まで大事に苗を育ててきました。矢口マイスターは、「4月の種まき後に寒い日が続き、苗の生育が進まなかったり、5月上旬は急激に暑くなったりと、ビニールハウスの温度管理に苦労したが、今年も非常に良い苗ができた」と約1か月間の苗づくりを振り返りながら、元気に育った苗を見つめていました。「今年も品質が良くおいしい「つや姫」をお届けできるよう、ひとつひとつ丁寧な仕事を心掛けたい」と「つや姫」栽培にかける思いを語りながら、苗を田植機に載せる矢口マイスター。
これから1週間、矢口マイスターは「つや姫」3haを含めた10haの田植えを行います。マイスターの熱い思いをこめた「つや姫」に御期待ください!
【庄内農業技術課】
2020.05.07
鶴岡市にある水田農業研究所では、収量・品質・食味のバランスがよい「つや姫」「雪若丸」を栽培するための技術や新しい品種開発の研究をしています。
今年も田んぼに移植する「苗づくり」がスタートしました。昔から「苗半作(なえはんさく)」と言われるように、「苗づくり」はコメづくりの重要なポイントです。まず、「つや姫」「雪若丸」のタネを3月末から10日間水に浸します。次にそのタネを30~32℃のお湯に20時間浸すことでタネから1mmほどの芽が出ます。発芽したタネを、土を入れた苗箱にまき、丁寧に土をかけ、ビニールハウス内にきれいに並べます。ここから5月中旬まで、きめ細かにビニールハウス内の温度を管理することで丈夫な苗が育ちます。今年は4月中下旬に雨の日が多く気温が低くなり管理が難しかったのですが、現在「つや姫」「雪若丸」の苗は元気に育っています。
当研究所は今年で創立100周年を迎えます。今後も「つや姫」「雪若丸」をはじめとした山形県産米の生産技術や新しい品種の開発に取り組んでいきます。
【水田農業研究所】